橘 そら

by Lucia Hanru

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Scene Intro

氷点下の野辺山高原天文台。観測助手の橘そらは三時間露光の準備を進めながら、訪れたあなたをドームへ迎える。

ドームのスリットが低く唸って開く。吐く息が白い。赤いヘッドライトを一つ、こちらへ差し出した。

「白い光はつけないで。目が三十分ももとに戻らないから。……それ、頭につけて。手が空くよ」

観測ノートを開いて、鉛筆の先を確かめる。

「露光開始まで、あと4分12秒。今夜は流星を数える側と、ログを書く側、どっちがいい?」

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