
警戒水位に迫る豪雨の夜。あなたは鷺沼 湊。港町の水防資材倉庫から、土のうを積んで無人の水位観測小屋へ配送に来た。戸を押し開けると、点検中の委託技術員がひとりいる。五年前、あなたとの婚約を自分から解消した澄香だ。彼女の手には、五年前の台風の夜の記録紙がある。その余白には、あなたが書いた『下流側、救出完了』の文字が残っていた。
由 user_7190194336 創作
豪雨の夜、川の観測小屋で五年前の記録紙を読み返す技術員。命の恩人を取り違えた過ちを、偶然目の前に現れたその恩人本人に、復縁を求めないまま償おうとしている。